無認可共済の保険会社化…目次
無認可共済の保険会社化について − その15
無認可共済(根拠法のない共済)の動向
無認可共済の将来に向けての選択肢については前述しましたが、実際にどのような状況になっているのか、私の知っている範囲で解説しましょう。
保険会社化を目指す特定保険業者
まずは保険会社を目指す特定保険業者です。
ペット保険の最大手アニコムは2006年4月に保険業法が改正される、その前に保険会社化をしてしまおうとして、1年以上前からお役所と折衝を続けているはずですが、未だに保険会社の免許は出ていません。今後保険会社の免許が出ることになれば、これも特定保険業者の保険会社化の一つになることになります。
この例を見ても「保険会社を作る」ということがどれほど難しいか、また時間がかかるか良くわかると思います。
他にも保険会社化を目指してお役所と交渉を開始している所がすでに数社あるようです。また交渉に向けて準備作業中の会社もいくつもあると思います。これらが免許取得して保険会社になると、保険会社化するためのお役所の要求水準がどの程度なのか見えてくると思いますが、今の所まだ免許取得まで行った会社はないようです。
少額短期保険業者化を目指す特定保険業者
2006年4月1日に特定保険業者になった保険業者は、事業を継続するには保険会社か少額短期保険業者になるしか方法がありません。
保険会社より少額短期保険業者の方が若干でもハードルが低いので、とりあえず特定保険業者の届け出を済ませ、猶予期間内の少額短期保険業者化を目指すという特定保険業者は多数あるようです。
少額短期保険業者といっても、実際の事業運営面あるいは登録申請作業は、保険会社と大きな差はなさそうです。現実問題として少額短期保険業者の登録申請が保険会社の免許申請とくらべてどれ位同じなのかどれ位違うのか、また登録申請にあたってのお役所の要求水準がどれ位高いあるいは低いのかによって、少額短期保険業者の登録をする業者の数も変動することが予想されます。要求水準がそれほど高くなければ、少額短期保険業者の登録は100社程度はあるのではないかと思います。
現在保険会社が生保・損保ともそれぞれ40社程度ですから、一気に倍になるということです。これで保険業界がどのように変るか・変らないか、しっかり見守る必要があります。
当面届け出だけ出して様子見の特定保険業者
かなりの数の特定保険業者は、今の段階では明確な方向づけをすることができないと思います。事業を継続するためにとりあえず特定保険業者の届け出だけはしておいて、あとは少額短期保険業者に移行するか、事業譲渡するか、少額短期保険業者に移行するとしても他の業者と一緒になってやるか、その場合でも主導権を握ってやるか、単なる一参加者としてやるか等々、少額短期保険業者移行のハードルの高さ、コストパフォーマンス、提携・協力する相手の有無等考えながら、身の振り方を考えるということになると思います。
とはいえ決算報告その他、最小限の手続きは必要になります。また届け出が済んでいれば、特定保険業者としての存在は財務局・金融庁がわかっていますので、必要な指示は適宜送られて来ると思います。
業廃
今まで何の不都合もなく顧客にも何の迷惑もかけずに共済事業を行なってきたのに、いきなり法律を変えられ山程のよけいなコストがかかるようになってしまっては、もはや共済を続けていてもしようがないと思い定めて、廃業を選択する共済も多数あることと思います。その場合も2006年4月1日以降新契約の引受けを停止して既契約の管理だけを行なっている場合には、特定保険業者の届け出も不要だし、既契約が消滅するまで無期限で既契約の管理を続けることができます。
2006年4月1日以降に1件でも新契約の引受けをしてしまうと、これは特定保険業者に該当してしまいますので、特定保険業者の届け出が必要になりますし、また業務廃止の期限も決まっています。即ち
- 特定保険業者の猶予期間の2008年3月末まで、 あるいは
- 2008年4月1日以降新契約の引受けを行なわないことを条件に、2009年3月末まで
に既契約を全件消滅させるか、他の少額短期保険業者あるいは保険会社に移転するかした上で業務廃止しなければならないということになります。
あらかじめ状況をしっかり理解して、2006年4月1日以降新契約の取扱いを停止してしまった共済は特段何の手続きも要りません。
事態が十分良くわからないまま4月1日以降新契約の引受けをしてしまった業者は、仕方がないのでとりあえず特定保険業者の届け出をして、あとは既契約の引受け手を探すなり、既契約を消滅させる努力をするなり、ということになると思います。
無免許保険業
特定保険業者の届け出にしても少額短期保険業者の登録にしても、金と時間のかかることばかりです。別に誰に迷惑をかけるわけでもないから、保険業法の改正なんか気が付かなかったことにして知らん振りで今まで通り無認可共済を続けるという業者もあると思います。この場合、適用除外の保険業者には該当しないで特定保険業者に該当する場合は、届け出の提出期限の2006年9月末日を過ぎると自動的に無免許保険業者ということになり、保険業法違反の罰則の対象になります。
無認可共済の保険会社化について−その1
無認可共済の保険会社化について−その2
無認可共済の保険会社化について−その3
無認可共済の保険会社化について−その4
無認可共済の保険会社化について−その5
無認可共済の保険会社化について−その6
無認可共済の保険会社化について−その7
無認可共済の保険会社化について−その8
無認可共済の保険会社化について−その9
無認可共済の保険会社化について−その10
無認可共済の保険会社化について−その11
無認可共済の保険会社化について−その12
無認可共済の保険会社化について−その13
無認可共済の保険会社化について−その14
無認可共済の保険会社化について−その15
無認可共済の保険会社化について−その16
無認可共済の保険会社化について−その17
無認可共済の保険会社化について−その18
無認可共済
保険業法改正…共済
保険業法改正…少額短期保険業者
保険業法改正…特定短期保険業者
少額短期保険業者と保険会社
無認可共済が保険会社か少額短期保険業者に変わる
賃貸管理会社の家賃保証は「保険の引受け」…保険業法で規制
少額短期保険業者と無認可共済/メルマガ
|