注目商品 メディカルkit就業不能サポートby杉山明(16)
7539 東京海上日動あんしん生命
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メディカル kit 就業不能サポート(東京海上日動あんしん生命)
この商品の評価ポイント- 大疾病による就業不能状態（30 日超）に該当した場合には、65 歳まで毎年特約給付金（100 万円）が支払われる
- 大疾病就業不能特約を外して契約することができる（メディカルkit 基本プラン）
- 日額8,000 円以上の場合、高額割引が適用される（保険期間が終身の場合のみ）
- 放射線治療給付金が主契約に組み入れられている
この商品の注意を要するポイント- 低く抑えられている（保険料払込満了後）い人はほかの商品を検討すべき
消費者側の注意点- 1 回の入院の給付限度が長くても120 日であるので、長期入院を保障したい人はほかの商品を検討すべき
- 改定前の保険（メディカルミニ）に比べると手術給付に対する保障額は低額化している
商品戦略終身医療保険は、生命保険で最も競争が激しい商品分野の一つであろう。伝統的に医療・がんといった第三分野商品に強いアメリカンファミリー生命、メットライフアリコに対して、オリックス生命や損保ジャパンひまわり生命が価格での競争を挑み、ライフネット生命は保険料が安いことに加えて消費者側に立った商品を提供する姿勢を強調して独自の路線を歩んでいるように見える。
その中で、東京海上日動あんしん生命が2011年8月から販売を開始した新商品「メディカルkit」は、チャネル戦略を見据えた戦略的商品である。
代理店チャネルで医療保険としての地盤を固めるためには、オリックス生命の「CURE」や損保ジャパンひまわり生命の「健康のお守り」に対して魅力ある安い保険料を提供しなければならないが、メディカルkit では、5 大就業不能特約を外したプラン（基本プラン）でそれが実現されている。
一方、銀行チャネルに対しては、アメリカンファミリー生命の新EVER に対抗する必要があるが、新EVER に対抗できる低廉な保険料になっている。
今後、銀行窓販チャネルで平準払の医療保険がより多く販売されるようになると、メディカルkit が主力商品の一つになってくるかもしれない。
5大就業不能特約は、「業界初」というフレーズのついた特約である。旧商品（メディカルミニほか）では、3 大疾病保険料払込免除特約が用意されていたが、新商品でこのタイプの特約がなくなり、代わりに5 大疾病により就業不能になったときにまとまった給付金が受取れるタイプのしくみに商品構成が切り替えられている。
この特約は、保険期間が10年であるが、支払い事由に該当すると65 歳まで毎年給付金が支払われるしくみの特約である。保険料払込免除に比べて、給付金があるという点で魅力があり、さらに、長期間、年金として給付金が支払われる点も高評価になるだろう。
商品戦略 商品設計上の着眼点は比較表を見れば一目瞭然である。この比較表は、5 大就業不能特約が付加された「就業不能サポートプラン」ではなく、シンプルな「基本プラン」について、アメリカンファミリー生命の新EVER とライフネット生命のじぶんへの保険と比較したものである。
新EVER に対しては入院中の手術保障が10 万円となるⅠ型を選択すれば保険料の安さで優位に立てる。手術保障がついたじぶんへの保険に対してはⅠ型で、手術保障がなければⅡ型でそれぞれ保険料の安さで優位に立てる設計になっている。
また、5 大疾病就業不能特約は他社にない給付の特約を提供するという点で、この商品の優位性を引き上げている。ちなみに、5 大疾病就業不能特約は保険期間が10 年で65 歳まで更新するタイプであるが、給付金の支払いがあることを条件に更新がなくなるわけではない。
保険会社としては、この特約に関する収支が大きく悪化するリスクを避けるために保険期間を10 年に限定したものと考えられる。
また、女性疾病保障特約を付加した女性プランやがん診断特約、抗がん剤治療特約などを自由に付加することができる自由度の高い自由設計プランも用意されている。
2011年9月
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この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。
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