60日型(メディケア)vs1095日型(アイリオ)入院保険 byしごとにん(88)
7479 メディケア生命
|
|
|
１０９５日型の入院保険
あるお客様から「１０９５日型の入院保険があって、無駄なくシンプルで安いようなので検討している」というご意見をいただきました。
詳しく伺うとマルチレベルマーケッティング（MLM：ネットワークビジネスとも言われる）の「エキスパートアライアンス」という会社が取り扱っている商品とのこと。
２年前（２００８年）にエキスパートアライアンス社が「アイリオ生命保険」を発足して共済から保険会社に鞍替えしたのは知っていましたが、お客様の支持を受ける可能性がある終身医療保険を販売していることは、迂闊にも知りませんでした。
そこで今回はアイリオ生命保険の１０９５日型の医療保険を検証します。
●費用対効果で考える
まずは日額５千円で両者を比較してみます。
６０日型は保険料がほぼどの世代でも一番安くおさえられるメディケア生命保険の「メディフィットS」をピックアップしました。
一番左の「倍率」とはアイリオ生命の１０９５日型の保険料をメディフィットSの保険料で割った数値で「２」であればアイリオ生命の保険料がメディフィットの２倍ということです。
男女間でばらつきがありますが、ザックリ２倍と考えてみます。
するとほぼ同じ保険料でメディフィットSはアイリオ生命より２倍の保障、つまり日額１万円の保障が買えることになります。
入院日数が短く抑えられている現状で考えれば、確率の問題になりますが、日額を増やすほうが賢い選択になるのではないかと思います。
アイリオ生命の方には退院給付や通院給付がありますので、それを含めて５日間入院したことを考えてみましょう。
アイリオ生命の方が５日以上の入院で退院給付が３万円つきますので、５日〜７日あたりだとアイリオ生命の方が手取りは大きくなりますが、それを超えるとメディフィットＳの方が有利になります。
しかし１００日を超えたあたりで、メディフィットの給付額は６０日までなので６０万円で頭打ちで、手取りは同じぐらいになり１２０日の手前で逆転します。
１〜４日間の短期入院と８〜１００日ぐらいまで、メディフィットの方が基本的な給付の手取りが多くなるということになります。
その他の先進医療の部分はメディフィットＳの方だけに付加されていますので、比較になりませんが適用される確率は高いとは言えません。
手術給付の部分は微妙ですが、保険適用であれば１０万円が給付されるメディフィットの方がやや有利かなと感じます。
●まとめ
今回のケースで、ほぼ同じ保険料負担ならと考えるなら一入院の給付金額を上げる方が手取りは多くなる確率が上がります。
１０９５日もあれば安心という考え方もありますが、資金の回収と確率を考えた場合６０日型で保険料の負担がほぼ半額のメディフィットに軍配が上がると思います。
エキスパートアライアンス社は保険料を抑えた共済からスタートしていますので、そのイメージだけで「保険料が安い」と判断するのは危険です。
１２０日を超える長期入院には有効ですが、入院の短期化が進んでいる現状では、残念ながら流れに逆行しているように思います。
一入院を半分の５００日程度にして保険料も半分ぐらいになれば、お勧めできる商品になると思いますが、「無駄なくシンプルで安い」とはいかないようです。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
  |
|
この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。
|
|
|
by 
