Q&A200511 住宅購入したら必要保障額は減らせるの?
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住宅購入したら必要保障額は減らせるの?


住宅を購入する方からよく受ける質問です。雑誌などに、住宅を購入したときは保険の見直し時期のひとつと書かれているのが浸透してきているのでしょう。中には、不動産業者の方から「住宅購入すれば保険の保障額の引き下げができるから、それで保険料も下げればローンももっと支払えますよ」というようなアドバイスを受ける方もいるようです。

さて、どうして住宅を購入した場合には、必要保障額を引き下げられるのでしょうか?そもそも保障額を本当に引き下げて良いのでしょうか?

住宅購入すると必要保障額を下げられる理由は?

住宅を購入する際は、多くの方が住宅ローンを利用します。そして、住宅ローンの借入れ条件の一つとして、「団体信用生命保険に加入できること」を挙げている金融機関が殆どです。

つまり、住宅ローンの借り入れをするとともに、生命保険にも入ることになるのです。住宅金融公庫融資や「フラット35」では団信加入は任意ですが、別途保険料を支払って加入している人が大半でしょう。

団体信用生命保険とは、住宅ローンの債務者(借りた人)に万一のことがあった場合はローン残債を生命保険で一括返済するというもので、遺族がローン返済する必要がなくなります。

つまり、賃貸をし続けていれば、遺族に残す生活費の中に住宅の賃貸料分が必要になりますが、住宅購入していれば住宅ローン返済分は不要になるということ。遺族が生活を送っていくために必要な金額が少なくなるので、必要保障額も下げられる、と言われているのです。

こんな人なら保障額を下げられる

必要保障額の算出方法の考え方はいろいろありますが、代表的な考え方としては

【@残された遺族に必要となる生活資金】−【A遺族年金など死亡後の収入】−【B準備済みの貯蓄】

というものがあります。

この算式から考えれば、保障額を下げられる条件は
・@の金額が少なくなること
・Aの金額が増えること
・Bの金額が増えること
のいずれかとなりますね。

住宅ローンを借入れすれば、必要保障額が下げられるというのは上述のとおりで@に該当します。ところが、この算式を見てもわかるように、必要保障額は総合的に考える必要があります。

住宅取得の際、頭金として預貯金を多く使えばBの貯蓄が少なくなり、思ったほど必要保障額を減らせないということも考えられます。

また、住宅取得前の必要保障額が適切なものであったか、ということもポイントです。賃貸住宅に居住していた場合、賃料をもとに必要保障額を計算すると、サラリーマンで子どもが二人で8千万円程度というようにかなりの金額になります。

このような金額の保障に入っていた場合には減額も可能ですが、従来の保障額がそれほど大きくなかった場合には、住宅取得を機に大幅に保障額を減らせるということはなく、実際のところ、このような人が多いように思います。

家計の見直しという点で、保険を見直す好機である


場合によっては、実は保障額が足りなかった、ローンを借入れしたことにより医療保障等の充実が必要になったということも考えられます。また、ローンは夫名義で組んだが、実際は妻の収入があって返済ができている、という場合には妻にも相応の死亡保障が必要になり、家庭全体としては保険料負担がアップするということもありえます。

このようなことから、「住宅を取得したから減らせる」というのではなく、住宅ローンを支払い始めるにあたって、家計にムダがないかどうかの点検をする、住宅ローンを借り入れたことによって変更すべき保障はないのか、というスタンスで保険を見直す良い機会と捉えてほしいと思います。

ファイナンシャル・プランナー(CFP) 高田晶子






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