引受基準緩和型終身保険の比較 byしごとにん(99)
7550 オリックス生命
|
|
|
引受基準緩和型終身保険の比較
先ごろオリックス生命より引受基準緩和型の終身保険「ＲＩＳＥサポート」が発売されました。
無選択（告知なし）の終身保険はそこそこ販売している保険会社がありますが、引受基準緩和型の選択肢は少なく、必要としている方にとっては朗報だと思います。
既存の代表作としてはＴＶＣＭでもおなじみのメットライフ・アリコの「ずっとスマイル」があります。
保険料は通常の終身保険よりも概ね３〜４割高ですが、持病がある方でも一定の範囲で加入することができます。
また、加入当初1年間は保障額が半分となります。
新発売の「ＲＩＳＥサポート」については、当初1年間の保障額が半減となるのは同じですが、保険料が通常の終身保険の２〜３割高と少々お安くなります。しかし災害保障の部分で差があります。
「ずっとスマイル」は災害保障８００万円が８５歳まで付加されますが、「ＲＩＳＥサポート」は当初１年間だけ１００万円だけです。
ここで「オリックスは災害保障を削って保険料を下げてきたんだな」とだけ解釈すると本質を見誤ります。
もちろん、災害保障分の保険料は小さくなっているのは事実ですが、普通死亡（病気や老衰による死亡）に比べて極めて確率が低いので保険料は微々たるものです。
そこで今回ポイントとなるのは「告知項目」です。
告知項目の比較
オリックス生命の「ＲＩＳＥサポート」の方が告知項目は多くて細かいことが一目で分かりますね。
詳しく見てみます。
項目１については両者ほぼ同じと考えていいと思います。
「ＲＩＳＥサポート」」の項目２と３が「ずっとスマイル」の項目２に匹敵すると考えて比較してみます。
告知の該当期間としては「ＲＩＳＥサポート」が２年以内で「ずっとスマイル」が１年以内ですので、「ずっとスマイル」の方が緩くなります。
不担保となる事柄としては「ずっとスマイル」については、すべての病気とケガによる入院・手術が対象となるのに対して、「ＲＩＳＥサポート」は【別紙１】の疾病による入院（項目２）と糖尿病に関する事項（項目３）が対象になります。
例えば、１年以上前に糖尿病で入院していた場合は、「ずっとスマイル」には加入できますが、「ＲＩＳＥサポート」では不可となります。
過去５年以内の期間に関する「ＲＩＳＥサポート」の項目４と「ずっとスマイル」の項目３を比べると、もっと明らかな差が出てきます。
「ずっとスマイル」の項目３は肝硬変とがんの入院と手術に不担保となる事柄が限定されますが、「ＲＩＳＥサポート」については不担保となる疾病が数多くある上に、入院、手術に限らずに診察・検査・治療・投薬しただけでも該当してしまいます。
例えば、過去３カ月以上５年以内に、がんの投薬や治療を受けていても入院や手術がなければ「ずっとスマイル」には加入できますが、「ＲＩＳＥサポート」には加入できません。
まとめ
結論として、新商品発売に水を差すようですが、オリックス生命の「ＲＩＳＥサポート」は引受基準緩和型としてはかなり限定的ではないかと思います。
その分保険料が安いと言ってしまえばそれまでですが、不担保の対象となる項目が多いことに加えて、入院・手術だけでなく診察・検査・治療・投薬についても不担保の対象となるため、加入できる方が「ずっとスマイル」に比べると著しく少なくなることは間違いないと思います。
「ずっとスマイル」は、１年以内はすべて病気とケガの入院・手術が不担保の対象となりますが、１年以上５年以内の期間の不担保の対象は、がんと肝硬変の入院・手術だけ、と分かりやすくなっています。
「ＲＩＳＥサポート」については、告知書の不担保である項目以外の持病であれば、検査や投薬を受けていても「ずっとスマイル」より割安の保険料で加入可能ということになります。
今回の「ＲＩＳＥサポート」の位置づけとしては、通常の終身保険と既存の「ずっとスマイル」の中間辺りといったところでしょうか。
「ずっとスマイル」をご検討の方は、一度「ＲＩＳＥサポート」の告知項目を読み込んで確認することをお勧め致します。
2011.11.
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
  |
|
この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。
|
|
|
by 
