保険比較 がん保険の比較（2010年発売）3/3by古川悦子(36)
7485 アクサダイレクト生命
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がん保険（2010年発売）の比較
★ネクスティア生命「カチッと終身がん」（2010年7月21日発売）
基本保障であるがん診断給付金とがん入院給付金だけのシンプルながんへの備えから、特約を付けることによる幅広い保障まで選択肢が多くなっています。ただ、特約を付加するにあたって、いくつか決まり事があります。
【特徴】
●インターネットを利用することでコストを削減し、低廉な保険料を実現
●豊富なオプション（特約）との組み合わせにより、バリエーション豊かな保障を実現
【仕組み】
＜主契約＞がん診断給付金、がん入院給付金
＜特約＞がん手術給付特約（がん手術給付金）、がん退院療養特約（退院後療養給付金）、がん先進医療特約（がん先進医療給付金）、女性がん特約（女性がん診断給付金、女性がん入院給付金）、がん無事故給付特約（がん無事故給付金）
【保障内容】
基本保障（主契約）のがん診断給付金とがん入院給付金だけのプランを軸に、特約を付加することができる5つのプランが用意されています。
がん手術給付特約、がん退院療養特約、がん先進医療特約は、3つの特約全てを同時に付加する必要があります。女性がん特約とがん無事故給付特約は、がん手術給付特約、がん退院療養特約、がん先進医療特約を付加した場合に限り付加できます。特約の中途付加はできず、後に解約は可能です（特約1つずつの解約が可能）。
がん手術給付特約は、上皮内新生物の場合、保険期間（定期型―更新契約の保険期間を含む）を通じて1回のみ支払われます。なお、上皮内新生物も同額保障されます。
がん退院療養特約は、退院の翌日から180日以内に再入院した場合、その退院については支払われません。がん先進医療特約は、保険期間10年で、最長80歳まで自動更新されます（保険料払込免除の場合も更新可）。がん無事故給付特約は、契約日から3年ごとの無事故判定期間中に、主契約の給付金の支払事由が生じなかったときに支払われ（5万円ｏｒ10万円）、待期間はありません。受取人は契約者となります。
保障の種類ごとに保障内容
次に、保障の種類ごとに保障内容を比較してみることにします。その中で、『がんで入院して退院後の保障』、『がん先進医療の保障』、そして、従来からある『初めてがんと診断確定されたときの保障』についてまずはみていくことにしましょう。
■がんで入院して退院後の保障
保障の仕方は、商品により次の2つに分けられます。
①退院後に一時金が支払われる
⇒「オリックス生命のがん保険Ｂｅｌｉｅｖｅ（ビリーブ）」（以下、がん保険ビリーブとします）＜がん退院一時金＞、「カチッと終身がん」＜退院後療養給付金＞
退院後に通院したとき（外来治療）は、一時金を通院費用として活用することも可能です。なお、退院後に通院しなくても支払いの対象となります。
②通院保障として給付金が日額で支払われる
⇒「がん保険フォルテ」＜通院給付金・特定治療通院給付金＞、「勇気のお守り」＜がん外来治療給付金＞
「がん保険フォルテ」は、治療条件によって異なる取扱い（入院条件・支払条件・支払限度）となっています。「がん保険フォルテ」の特定治療（放射線治療・抗がん剤治療・ホルモン療法）の場合と「勇気のお守り」は、入院を伴わなくても支払いの対象となります。治療費以外の交通費などにも活用できます。
■がん先進医療の保障
4商品ともに、先進医療にかかる技術料を同額で保障しています。また、基本保障に組み込まれているわけではなく、オプション（特約）で、付加するかどうか選択可能で、後に解約することもできます。支払額には限度額が定められています。
「がん保険フォルテ」は、特定の先進医療の場合は限度額が異なり、技術料と同額保障の他に、一時金での支払いもあります。
■初めてがんと診断確定されたときの保障
「がん診断給付金」（がん保険フォルテ：「診断給付金」、がん保険ビリーブ：がん初回診断一時金）は、比較するポイントとして次の2点が挙げられます。
①上皮内新生物の保障について（悪性新生物と比較）
②支払回数について（1回限りｏｒ無制限）
支払回数が1回限りとなっていても、2回目移行のがん診断給付金と同じ機能を果たす給付金もあります。
●「診断給付年金」（がん保険フォルテ）
⇒入院・通院、再発の有無に関わらず、生存している場合（通算4回まで）。
●「がん治療給付金」（がん保険ビリーブ）
⇒入院を開始したとき支払われ、支払回数は無制限。
なお、各商品ともに、がん診断給付金は入院・通院の有無を問わず支払われます。
■その他のがん保障
『がんで入院』の保障は、主契約となり支払金額の基準となっています。『がんで手術』の保障は、商品により支払金額と入院条件に多少の違いがあります。
『女性特有のがん保障』・『死亡保障』・『生存給付』については、商品により取扱いが異なります。
「がん保険フォルテ」の特約コサージュの乳房再建給付金は、女性特定ケア給付金の対象となる乳房観血切除術を受けた場合のみ対象となります。従って、上皮内新生物による手術は対象となりません。※詳細は、担当者にお問い合わせ願います
『死亡保障』については、特約として付加、あるいは死亡保障を取り扱っていない商品が多くなっています。「がん保険ビリーブ」は死亡保障をなくすことで、保険料の低廉化を実現しています。4商品ともに死亡時に解約返戻金がある場合は所定の金額が支払われます。
② 取扱内容の比較
パンフレットなどで取扱内容も確認しておきましょう。以下、表②を補足します。
※詳細など、必ずご契約のしおり・約款、担当者に確認することをお勧めします
★指定代理請求特約⇒がん治療中のため給付金等の請求ができない場合、被保険者本人にがんであることを知られたくない場合のことを考えて付けておくと良いでしょう。
★保険料払込免除⇒「がん保険フォルテ」の主契約には保険料払込免除の取扱いはなく、健康支援特約のみ取扱いがあります。
★解約返戻金⇒払済タイプの場合、保険料払込期間中の解約返戻金無し。
なお、4商品ともに契約者貸付・保険料の自動振替貸付の取扱いはありません。
ネクスティア生命と損保ジャパンひまわり生命では定期型のがん保険も取り扱っています。
★ネクスティア生命・・・「カチッとがん保険」（10年、80歳まで自動更新）。女性がん特約・がん無事故給付特約は取扱い不可。解約返戻金は全くないかあってもごくわずか。
「カチッとがん保険」の保険期間（更新契約含む）中に給付金の支払いがない（保険料払込免除もなし）場合、保険期間満了時に、告知なしで、「カチッと終身がん」への移行を選択できます（移行時の年齢は満69歳以下、保険料は移行時の年齢・保険料率で再計算）。
また、ネクスティア生命のがん保険（終身型・定期型）は減額の取扱い不可となります。
★損保ジャパンひまわり生命・・・AⅠ型（生存給付金・死亡保険金あり）、BⅠ型（死亡保険金あり）、ともに、保険期間10年・90歳まで自動更新。解約返戻金があります。
③ 付加できる特約の保障内容（表①に記載されていない特約）
特約ＭＡＸ21（アフラック）は保障対象を確認がすることが必要です。入院したときは、がん以外の病気とケガを対象としますが、手術したときは、がんを含めた病気とケガを対象とします。
女性疾病の保障や死亡保障は、特約を付加することにより、保障を上乗せし、手厚くすることができます。
④ 保険料の比較
保険料の比較は、数値だけでなく保障内容と照らし合わせて行うことが必要です。
終身タイプよりも保険料払込期間が払済タイプの方が、保険料の払込回数が少ない分、1回の保険料が高くなります。
掛け捨てではない生存給付（健康支援特約―アフラック、がん無事故給付特約―ネクスティア生命）を付加すると保険料は割高になります。
先進医療保障の特約保険料がかなり割安なのは、先進医療が浸透しつつも、まだ治療実績が少ないからだと考えます。
「カチッと終身がん」の保険料が、他の3商品と比較すると割安となっています。これは、コストダウンだけでなく、終身払であること、手術や先進医療の保障金額が少ないこと、がん先進医療特約の保険期間が10年であることなどが理由として挙げられます。ただ、保障内容はコンパクトにまとめられていると思います（必要なだけの保障額）。
⑤ がん保険を選ぶ場合
2010年に販売されたがん保険は、同じような傾向を示しながらもそれぞれ異なった特徴を持っています。どういった保障内容が自分に合っているのか？それを見つけるには、自分ががんにかかった場合を想定しながら、既存のがん保険も含めて、なるべく多くのがん保険を比較してみると良いでしょう。
2011年1月
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この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。
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