水戸功一の約款研究…目次
市場環境並び株式相場の好調を背景に配当付商品ならびに特別勘定など貯蓄性商品は絶好の好機を期しております。
「バンカランシュ」と言われる販売チャネルによる変額年金の販売挙績件数が大台に昇る中、直販部隊にも「決め玉」が欲しいところでしょう。
今回テーマとした「年金支払特約」とは、保険金及び満期保険金(解約払戻金(お金)に対して、年金移行として再構築した場合の特約条項を取上げてみました。
約款の大きな改定はなかったものの、小さな条項として盛り込まれたひとつとして見逃せない規定です。
現況での取扱を保全マニュアルなどと照らし合わせ検証をしてみました。
取上げた約款は「養老保険」とします。
企業環境にも兆しが見え始め、今後、養老保険による企業保険の需要が伸びることでしょう。
税制上のメリットとした「ハーフタックスプラン」では、決算書にも多大な影響を与える商品として企業体質強化とする資産計上と損金効果を兼ね備えて商品であります。
これは、個人保険としても同じことが言えることではないでしょうか?配当頼りと言われて久しい商品ではありますが、商品性としての歴史は古く、元祖の風格として明治時代に遡る事、100年を迎えることにもなりました。
ベストセラー商品として文句なく、日本の生命保険を支えた商品でもあるのです。
またの名を「生死混合保険」として「保険は四角、貯金は三角」の格言は今でも業界用語として持て囃されております。
払込保険料と満期受取金額との受取り差額がない関係上、今でも、「バンカランシュ」では、一時払い商品の仲間入りとして取扱も開始したほどです。
さて、本文に戻ります。
各生命保険会社の保全規定を検証しておりますと「年金移行」とした趣旨として年金として扱う場合、最低年金額などばらつきが目立ち最低年金金額が10万から60万とした年金原資に満たない場合、取扱は「不可」とした厳しい条件があります。
また、年齢制限(50歳以上など)、年金の種類および選択肢(途中変更出来る会社と、出来ない会社。)、年金期間(10、15、20年など)移行可能時期、(5年、10年、15年以上など)最低・最高(最高3,000万円まで)での年金額の縛り、(途中追加など)、移行に伴う書類手続き(申出、支払調書の提出)年金証書の配布など各項目別に詳細に規制されております。
また、幾つかの相違点もありました。
通常の扱いとした規定から死亡保険金(高度障害保険金額等)による分割・回数払いについて記載されている生命保険会社と年金支払自体がない生命保険会社とに区分されました。
驚いたことに、約款に記載はされている年金種類でも取扱をしないことを明記された保全マニュアルもあったほどです。
これらの規定では、「年金移行」した暁による支払調書など煩わしい税務処理をしなければならないため(下記参照)の措置が、挙げられていることにも要因があるのかもしれません。
しかし、お客様は募集をする上で、「年金移行をすることは可能です。」は、非常に「決め球」になることは、周知の事実ではないかと考えるのです。
その裏付けとして各種年金種類を取り揃え、選択肢の幅を持たせた生命保険会社もあるほどです。
現況の商品を再活用「図れる会社と図れない会社」では「雲泥の差」が生じ、営業政策上、「絶好の契機を逃す」ことにも 成りかねません。
是非、この機会を記に約款と併せて保全マニュアルを精読してみてください。
それでは、何時もの如く各社に条文から検証してみましょう。
○ 損保ジャパンひまわり生命「年金の支払」(平成17年4月作成) 年金は、毎年1回第5条(年金支払日)の年金支払日に支払います。
2.前項の規定にかかわらず、年金受取人は、会社の取り扱う範囲内で1年分の年金額の分割掃いを請求することができます。
この場合、会社所定の利率による利息をつけて支払います。
○ アクサ生命「年金の分割支払」(2005年10月) 保険金支払事由発生前に契約者からまたは年金基金設定日以後に年金受取人からの申出があったときは、会社の定めるところにより、年金を分割して支払います。
2.前項の場合、保証期間付終身年金において年金受取人が保証期間経過後に死亡した場合に、その死亡日の属する年度の年金に未払分があるときは、これを一時にその死亡時の相続人に支払います。
○ オリックス生命「年金の分割支払」(2005年10月) 年金受取人の請求があったときは、会社の定める範囲内で、1年分の年金額を等分して支払います。
この場合には、会社所定の利率で計算した利息を支払います。
2.前項において、年金受取人が死亡した場合で、その死亡日の属する年度の年金に未支払分があるときは、これを一括して年金受取人の死亡時の法定相続人に支払います。
3.分割後の年金額が会社の定める限度をしたまわる場合は、会社は、本条の分割を取り扱いません。
○ 大同生命「年金の分割払」(平成18年5月) 1.年金受取人(第9条第A項の規定によって、年金の継続支払を行っている場合には、死亡時未払年金受取人)は、当会社の定めるところにより、年金の分割払を行なう場合には、当会社の定めた利率によって計算した利息をつけます。
2.年金の分割払を行なっている場合で、年金受取人が死亡したときには、次の年金支払期日の前日までの未支払の年金を一括して、死亡時未支払年金受取人に支払います。
さて、忘れてはならない注意事項があります。
年金支払いとした場合、課税関係が生じることを無視する事は出来ません。
お客様に教えるついでに一緒に確認事項と留意点を確かめてみてください。
税務上の取扱として保険金受取人や年金支払特約の締結時期により異なることがありますので、ご注意ください。
1.契約者から支払事由発生前に年金支払の申出があったときは、支払事由発生時の一時金の課税は行なわれず、毎年の受取る年金に雑所得が課税されます。
2.支払事由発生日以後に年金支払の申出があった時は、いったん保険金は、その年の一時所得として課税がされた上で毎年の年金に雑所得が課税されます。
(初回の年金の支払時に2枚の支払調書を提出して下さい。)また、下記に各課税関係に関する事柄を表にしてまとめましたのでご参考にしてみてください。
所得税法に定められているもの 提出義務 一時金の支払があったとき 支払調書 生命保険契約等の一時金の支払調書 提出期限 支払月の翌年の1月31日 提出範囲 1回の支払金額が100万超所得税法に定められているもの
提出義務 年金の支払があったとき 支払調書 生命保険契約等の年金の支払調書 提出期限 支払月の翌年の1月31日 提出範囲 年中の年金の支払額20万超
相続税法に定められているもの 提出義務 その月中に生命保険金の支払があったとき 支払調書 生命保険金・共済金受取人別支払調書 提出期限 翌月15日 提出範囲 100万超(死亡・満期ともに)
2007.4.作成
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