メタボリック対策医療保険(チューリッヒ生命)by 柳澤美由紀(8)
7265 チューリッヒライフ
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目新しいのは……メタボリック対策医療保険(チューリッヒ生命) チューリッヒ生命が２００７年３月１日に発売した終身医療保険です。
商品名になっている「メタボリック（メタボリックシンドローム）」とは、内臓脂肪型肥満に、高血糖・高血圧・高脂血症のうち２つ以上を合併した状態をいいます。日本の中年男性の半数以上がこれ、またはその予備群に該当するといわれており、流行語にもなったので、「意味はわからないが聞いたことはある」という人は多いのではないでしょうか。
その対策ができる医療保険とはなんぞや……と、期待に胸を躍らせながら商品を分析してみたのですが、うーむ、5大生活習慣病（がん、心疾患、脳血管疾患、高血圧症疾患、糖尿病）を重点保障した医療保険に過ぎませんでした（がっかり）。
チューリッヒ生命の契約者が受けられる各種サービスのなかに、「健康相談サービス」や「セカンドオピニオンサービス」「ＰＥＴ検診（自覚症状のないがん発見に有効な検査）予約サービス」「遠隔検診・人間ドック予約サービス」があるので、それを｢メタボリック対策｣といえなくもないですが、がん保険などの他の保険の契約者も使えるもの。目新しいのは名前だけと言われてもしかたないかなぁ〜というのが、正直な感想です。
この保険と似た商品性をもつ、オリックス生命「CURE 基本プラン」と比較してみたので、ご覧ください。
基本的には、通常の入院保障に「成人病特約（特定疾病入院特約）」をセットした内容になっています。５大生活習慣病で入院したときは、それ以外の入院時よりもプラス50000円、入院給付金日額が増額。手術は倍額保障になっています。１入院の支払い限度日数に関しても、5大生活習慣病のときは、それ以外のとき（60日）の2倍の120日です。他社にはあまりない保障としては、5大生活習慣病で入院したときには入院一時金として5万円が支給されることくらいでしょうか。
60歳以降で保険料が半額になるハーフタイプも取り扱っていますが、これは、アメリカンファミリー「ＥＶＥＲ HALF」、ソニー損保「ＳＵＲＥ」などですでに取り入れられているもので、目新しさはありません（このしくみは便利ですけどね）。
図表をみると、オリックス生命「CURE」に比べて、5大生活習慣病時の保障が手厚い分、保険料は高くなっています。しかし、CURE（基本プラン）の場合、日額1万円コースにすると保険料も保障内容も単純に2倍になるのですが、30歳、40歳ではＣＵＲＥの日額1万円コースよりも、「メタボリック対策医療保険（しっかり安心プラン）」のほうが高くなっているのです。
チューリッヒ生命の保険の場合、インターネットで保険料計算・申込書を作成すると、インターネットキャッシュバックの対象となり、1年後に保険料の一部がキャッシュバックされます。
たとえば、図表の保険の場合、30歳男性の月払保険料は3560円ですが、その約84％に相当する2990円が1年後にキャッシュバックされるというわけ。この制度は、同社ならではのものです。でも、終身払いの終身医療保険ですから、この割引を差し引いたとしても、少し分が悪いような……。
ただ、ＣＵＲＥの場合、20〜40歳の保険料が他社の終身医療保険に比べて低めに設定されているので、それと比較して判断するのは適切ではないかもしれません。
５大生活習慣病のときに給付金を手厚く受け取りたい、同社の契約者サービスに興味がある、という人向きの医療保険といえそうです。
 メタボリック対策医療保険
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この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。
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