AAA(あの・アカラックスの・アクチュアリー の)本音のアドバイス
200409 契約者の取り分の分配をどうするか
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AAA−本音のアドバイス…目次
儲けは会社と契約者で山分け さて、前回は責任準備金の計算の仕方について補足説明し、これで保険会社が儲かったか損したかが判断できる、その結果の儲けを誰にどうやって分けるか、損を誰がどうやって負担するかが次の問題だ、というところまで話しました。
儲けは会社と契約者で山分けします。契約者には分けないで、全て会社が儲けを自分のものにしてしまう。そんな契約を無配当といいます。契約者にも分けるのを有配当といいます。
会社の取り分はさらにそれを株主、役員、従業員その他にどのように分配するか、ということになりますが、これは一般の会社でも同じことです。
契約者の取り分の分配の仕方 契約者の取り分を、何時どのように分配するか。 毎年の契約者の取り分を生き残っている契約者できれいさっぱり山分けしてしまって何も残さない、という方法もあります。
今年の儲けは今後、毎年一定額ずつ生き残っている契約者で分けよう、という考え方もあります。この場合、今年の儲けは今後何年にもわたって少しずつ分配されるので、分配されないで残っている分があります。
さらに極端な考え方として、儲けは分配しないで会社にとっておき、何年か後、最終的に契約がなくなるときにその最後の契約に分けてあげよう、という考え方もあります。このように考えると、今年の儲けは当分使われないで会社に残ることになります。
バブルのしばらく前から、契約者の取り分はできるだけ早く、できるだけ全部きれいさっぱり分配してしまうのが正しいやり方だ、という考えが多くの人に信じられるようになりました(今でも信じている人は多いようです)。そのため、いざバブルがはじけてみると、会社の体力は急速に衰えてしまいました。
もしあの時、毎年の儲けをもう少し会社の中に溜め込んでおけば、と思っても後の祭りで今更どうにもなりません。生命保険会社の破綻も、元はといえばこのような迷信も一つの原因となっている、といえるかもしれません。
「あつものに懲りてなますを吹く」という言葉がありますが、バブルがはじけて今ではどの保険会社もできるだけ配当を払わないようにと頭をしぼっています。
今はやりのアカウント型保険もそのような動きの一環です。
日本経済もようやく上向きになってきたようです。生保会社の業績も少しずつ上向きになるかも知れませんが、それがすぐに配当金に回ると思ったら大きな間違いです。業績が良くなるとまず体力の回復、今まで痛めつけられたダメージの回復、無理やり見せかけだけの黒字決算をするためにお化粧していた部分を回復するのが先です。
まず十分な体力を回復してから今度こそ利益をみんな配当してしまうのでなく、利益のうちから一部だけを配当して、残りをあとで配当するために(あるいはまた何か大きなダメージがある時に使うために取っておくために)留保しておく、ということになるはずです。
とはいえ、日本の旧大手生保会社の多くはまだ相互会社という組織形態です。法律上、8割以上は有配当契約でなければならないことになっています。そこで、有配当という名前の無配当契約が大はやりとなる、というわけです。
当分の間、有配当という名前の実質無配当保険の時代が続くことでしょう。
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