ネット生保の弱点は相談できないこと。そのネット生保はどう使う。

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生命保険■独断解説

ネット生保の弱点は相談できないこと。そのネット生保はどう使う。


ライフプラン設計
ネット生保の使い方




「生命保険の原価」が言われます。
生命保険の保険料には原価部分と経費部分とがあります。
生命保険の原価率…払った掛け金と死亡保険金との関係

最近はインターネット保険が目立ってきています。年齢にもよりますがその部分の保険料(例えば死亡保険部分)が2倍も違うことがあります。原価部分はインターネットでも一般でも大きく変わりません。インターネット利用により経費部分の削減が可能だからです。

ネット生保定期保険の保険料の違い


ここでは定期保険の保険料を比べてみましょう。

定期保険で30歳男性10年間死亡保険金3000万円の比較です。

会社名(各定期保険)保険料
ネクスティア生命3,450円
ライフネット生命3,484円
損保ジャパンDIY生命注 5,457円
富国生命6,930円
明治安田生命※ 6,990円
JA共済※ 7,200円
住友生命※ 7,410円
朝日生命※ 7,410円
(比較資料より)


損保ジャパンDIY生命は保険期間を1年として、毎年の保険金額を自由に設定できる定期保険です。ここでは10年間同じ保障額として他商品との同じ設定にして10年間の平均額で算出しています。(30歳の場合、30〜39歳の保険料平均)

※印は「有配当保険」「準有配当保険」といって、将来配当金として割戻のある商品です。他の会社は配当がない「無配当」保険です。



会社名(各定期保険)保険料
アリコライフアリコ スーパー割引定期保険
非喫煙優良体2,820円
非喫煙標準体4,170円
喫煙優良体4,650円
標準体5,940円
煙草を吸っていなかったり健康体だったなら別の選択肢もあります。



配当の有無があり(割り戻しとして払った保険料の一部が帰ってくる保険もあります)、単純には比べられませんが。随分とちがうものです。定期保険は差がつきやすい保険でもあり、同じ死亡保障の定期保険で保険料が二倍も違うのです。なお生命保険の基本となる終身保険はネット生保にはありませんし、仕組みからして大きく差はつかないでしょう。また医療保険はそれほど安いともいえないようです。

ただ一定期間の死亡保障である定期保険について保険料が安いことは間違いありません。

大きな部分は生命保険の営業員の人件費です。インターネットの保険は人が介在しませんからその部分の経費はばっさり削られます。その分で保険料は大幅安にできます。

しかし生命保険では、「ライフプランの検討」といった面倒なコンサルティングが不可欠なのです。家族構成、子供の学校等将来、マイホーム、介護等々を考えないと必要な保障は決まらないのです。特に生命保険のプランの核になる部分は生涯保障の終身保険です。ここの部分はネット生保では対応できません。

将来の問題として、保険料が安いことで5年ないしは10年の定期保険をつないでいくことが多くなります。中高年になり保険料負担に苦しんだり、契約が終了して苦しむということは増えるでしょう。ネット生保を使うのであればそこをきっちりと考えておくことです。

安い保険はその面倒なところを見てくれません。だから自分自身でどの保障がどのように必要なのか判断できて、組み合わせることができるであればとても良い保険です。そこまでいかなくても子供が小さいので10年間だけ保障を1000万円上乗せする、というのなら特にプランニングやコンサルティングも必要ないのでお勧めです。もっとも「10年間だけ保障を1000万円上乗せする」という判断がきちんとできていればという前提になりますが。

なお健康体割引や禁煙者割引等があればネット生保より安い保険会社もあります。例えば禁煙者割引の適用をするには唾液検査が必要ですが、ネット生保ではそれは困難です。過去の病歴によって保険や保険会社を変えることもFPが介在すればか可能ですが、ネットではできません。








これがネット生保の使い方と違いです。

ネット生保を考えることで逆に人の行う生命保険営業の仕事がみえてきます。

さて保険の生命保険営業の仕事とは何でしょうか。「保険を売ること」ではないのです。

ネット生保はインターネットを介して安く「保険を売ること」です。一方で人件費がかかっている一般の生命保険で単に「保険を売ること」が仕事であればそれはインターネットで安くできることなのに「やらずぶったくり」することです。

ここでの人件費とは、「ライフプランの検討」といった面倒なコンサルティングや様々な保険会社の商品を比べて適切な保険を組み合わせて保障プランをつくること、あるいは健康体割引や禁煙者割引等の有利な制度を使いこなすことです。そして「お客様の人生設計を見据えて様々なリスクを金銭面から回避できるという安心を組み立てること」です。

その労力を保険料という形式で顧客が負担することになるのです。


そのようなことを考えずに、ネット保険のような単純な保険の機械的な販売であれば、つまりライフプラン等も考えず保険会社の支店営業所で打ち出された保険会社側による押し付け推奨プランの保険設計書を渡して「皆様この保険にお入りになります」として契約のハンコをもらうのであれば「やらず・ぶったくり」です。

「ライフプランの検討」等により、顧客にしっかりしたライフプランを意識させ、そのリスクのカバーをすること、お客様の人生設計を見据えて様々なリスクを金銭面から回避できるという安心を組み立てることが保険営業の仕事です。人件費の組み込まれたネット生保ではない普通の生命保険の保険営業ならその仕事は「保険を販売すること」ではありません。保険を販売する側も顧客側も間違えないように。そしてその人件費に価値があるかないかを考えないといけません。

ファイナンシャルプランナーに寄せられる生命保険の相談で実際に多い相談は次のようなものです。

  • 保険料の負担を減らしたい
  • 入院保険を充実させたい
  • 老後資金の準備をさせたい
  • 自分に合った保険にしたい
  • 資産形成をしたい
  • 介護保険やガン保険などを加えたい
ネット生保でカバーできるのもありますが、ほとんどはネット生保ではカバーできず、ライフプランナーによる個別の相談が必要なものです。ネット生保でカバーできるものもあればできないものも多いのです。そして保険選びは保険の相談相手探しということは変わっていません。

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