トピックス 2001年6月から9月

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トピックス 2001年6月から9月


ガン保険や医療保険での法人税節税封じ


長期の定期保険を使う法人税節税策があります。「定期保険」というと掛け捨てのイメージが強いのですが、長期の定期保険だと契約当初は積み立て部分がかなりあります。若いうちは余分に保険料を払ってそれが積み立て部分に回ります。その後はその積立て部分が毎年保険料に充当されて、期間満了時には積立金はゼロになります。つまり定期保険でも積立金がかなり大きいのです。特に逓増定期といって死亡保険金が年々増加するものは、解約すると払込保険料総額に近い金額が戻るものもあるようです。

こうした定期保険を法人で契約すると保険料の多くが積立金になるにもかかわらずその保険料は会社の損金になっていました。つまり積立が経費になったのです。しかしかなり昔に課税の網がかかり、以前のような大きな節税メリットはなくなっています。

しかし課税の網には穴がありました。それはガン保険や医療保険です。一定年齢までの払込の終身契約が使われました。同様の効果が生じます。今回これが節税封じの対象となりました。保険料払込期間と保険期間が対応していないもの、例えば60歳まで払込でその後ずっと終身保障が続くものは、9月1日以降に払い込む保険料からはその一部しか損金になりません。たとえ以前からの契約であってもです。

バードレポート・トピックス版 2001.8.29.



生保損保は第三分野に相互参入


7月に第三分野商品に対する損保会社本体による参入が始まりました。第三分野とは医療保険・傷害保険等の生保と損保の中間分野です。損保会社本体ではこれまで参入できなかった医療保険やガン保険に各会社や各保険会社グループから、いろいろと新商品が発売です。(2001.7.9新日本保険新聞)

かつての保険商品は各社それ程に差がありませんでした。しかし今では大きな差が生じています(文芸春秋8月号「生保新商品を徹底比較する」)。特にガン保険は、軽度のガンについても支給されるのか、診断給付金が何回でもでるのか,入院前の通院にでもでるのか等、大きな差が生じています。

ガン保険ばかりでなく生保各社の主力商品も多様化しています。比較なしで自分に合った保険を選べません。しかし保険業法は比較販売に制限を残しています。昔のように商品に差がない時代はともかくも、現在では顧客にとっても困ったことになります。

生保各社は営業資料として他社との詳細な商品比較表を用意しているでしょうが、その比較表を顧客に提示してはいけないという状況が続いています

バードレポート・トピックス版2001.07.21.号



日本版401K確定拠出型年金法が成立。


廃案・再提出・継続審議を経てやっとの成立です(日経2001.6.23)。企業は年金債務に苦しんでいますが、401kならば運用リスクがなくなり安心。株式市場は401k資金が安定的に市場に流入するのが魅力。401Kアドバイザー資格取得のための受験講座というビジネスも始まっています。そして個人は自己責任の荒波の中に船出させられます。

今あてにされているのは個人、厳密に言えば個人ではなく個人のお金です。日本の住宅政策は住宅政策でなく景気対策です。個人の為に住宅はどうあるべきかがテーマでなく、景気のためどう住宅を個人に買わせるかです。401Kも個人のためでなく個人をあてにした企業や株式市場のための政策です。

これら政策はそのためのアメ。アメは甘いチャンスですが、体調によっては毒にもなりますヨ。米国の本家401kも元祖REITも、株や不動産がここ10年右肩上がりだったので評判がよかっただけですから。

バードレポート・トピックス版2001.06.26.号



住宅ローンの繰上げ返済は地獄の1丁目への切符


週刊東洋経済2001.6.16号は「実践やればできる! 最強の資産づくり」というテーマでファイナンシャルプランナー(FP)に相談して財産づくりを考えるといった特集を組んでいます。

FPの提案に抜け落ちやすいのが社会経済動向をどう見るか、です。この特集でも住宅ローンの繰上げ返済を検討し勧めています。

不良債権の直接償却強制がテーマの現在では住宅ローンの思いきった金額の繰上げ返済は消極的であるべきだと、Bird発行人は考えています。特に、5-10年前に東京近郊でマンションを買ってしまった普通のサラリーマン、つまり収入に比べ住宅ローン総額が巨額でありかつリストラ等の可能性があるのならば、繰上げ返済はしてはいけないことです。

虎の子の定期預金の取崩しでのローン一部繰上げ返済をすれば、返済総額は確かに激減します。しかし、その直後にリストラ直撃なら即座に地獄の1丁目です。ローンの返済どころか日々の生活に事欠くことになります。地獄の1丁目のメニューには「自殺」があります。

住宅ローンは生命保険付ですし別に保険もあるでしょう。仕事もなく苦しみノイローゼになり、妻とかわいい幼子の寝顔を見ていると、駅のホームから飛び込む覚悟へと割と簡単にたどり着くようです。

繰上げ返済などせずに預金が残っていれば、しばらくは無収入でも食べていけます。長期化しそうならローン返済を止めます。すぐ退去ということもなく、落ち着いたら返済すればいいのですし、競売になったとしてもそれまではタダで住めます。

不良債権の直接償却による予想失業者数は10万人とも100万人ともいわれます。そんな時代背景すら考えられずに繰上げ返済を無条件で勧めるようなFPは地獄からの使者です。もちろん収入やお仕事に不安のないお方はどうぞ、どんどんご自由に。

バードレポート・トピックス版2001.06.13.号



主要生保10社の本業収益2兆1000億円で逆ざや1兆3000億円


「各社とも契約者に約束した利回り(予定利率)に実際の資産運用が追いつかない逆ざやで「利差」は損失だが実際の事業費や死亡率が想定を下回る「死差」や「費差」の利益が逆ざやを穴埋めした模様だ。(日経2001.6.5)」

これは何を意味するのでしょうか。その昔、保険を確定高利回りで販売してしまったので今やその契約は大赤字です。一方で現在販売している生命保険の保険料は本来の事業費や死亡率で計算したまっとうな保険料ではなく、利益をごっそりのせた保険料になっているのです。つまり、現在契約する契約者の保険料の一部が、昔契約した契約者のために使われているのです。さらに言い換えれば、自らの経営の失敗と運用の失敗を、保険料を高く見積もることで新しい顧客におっかぶせているのです。

まあ生命保険会社も被害者です。銀行救済ゼネコン救済その他もろもろで作為的な超低金利政策続行中です。この政策により運用難に陥っているのだから被害者なのです。低金利に苦しむ年金生活者と同じです。同情はしますが、やりきれなさを感じます。

バードレポート・トピックス版2001.06.08.号



胡散臭い金融業界。証券も生保も銀行も。


日経金融新聞2001.5.29の第3面(総合金融面)は、胡散臭い話のオンパレード。

(1)「ゴールドマン約定取り消し」

最近人気のカバードワラントは、ワラントとは違い、胴元の会社が勝手に値付けして売買しているものです。ゴールドマンサックスさんが何と値付けを24倍も間違えて売買したとか。勝手に値付けして売買されても分らないということのようです。

ちなみにWebMasterはバブル時にワラントで死ぬ程の「大やけど」をし、今はカバードワラントで軽い「やけど」の進行中です。

(2)「大幅死差益に問題なし」

生保会社が死亡率を高く見込んで保険料を設定し、多額の利益計上を続けていることにつき、金融庁長官が「問題なし」。それが「業界慣行であると認識している」のだとか(笑)。死差益をすべて契約者に配当すればそれも理解できるのですが、最近は死差益の配当がない設計がされている保険が多いはず。どうなっているんでしょうかね。

(3)「銀行決算の焦点…アナリストに聞く」

「東京三菱銀行についての判断は保留だ。…問題はどこをどう厳しくしたかが外部から分らないことだ。」東京三菱さんは不良債権が突然増えました。今までの情報は何だったのかと思います。東京三菱さん以外の銀行は大丈夫かと言われて当然です。

バードレポート・トピックス版2001.06.08.号




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