トピックス 2003年1月から3月

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トピックス 2003年1月から3月


変額年金はどう説明されどう販売されているのか
生保会社の変額年金を証券銀行が売りまくる。
再保険にだしているから大丈夫のはず?
いろいろな保険会社が日本で変額年金を販売中。
証券会社や銀行が受け取る変額年金販売手数料
破綻生保を買収したら早期解約控除で投資回収
「無認可任意共済」は規制なしで急増中

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変額年金はどう説明されどう販売されているのか


作家阿川弘之氏の奥様はTM銀行で「お得な新商品」を勧められ、「何とかが何とかしない限り、元本は絶対に保証されますよと言はれ、古女房は古亭主に内緒でそれの契約をして来」ます。金額2000万円。

1ケ月後「ご契約状況のお知らせ」がH生命保険会社から届き、それが変額個人年金保険と発覚します。阿川氏は保険嫌い。即刻解約を決意します。

しかし解約手数料等は200万円を越えます。「女房は『そんなひどい条件、私ちっとも知らなかった。聞いてないような気がする。』と言ふ。察するに、聞かされてもちゃんと頭へ入らなかったのだと思ふ。」

阿川氏は募集銀行の支店へ質問書を提出します。どう説明したか、コミッションは契約高の何パーセントか、天下のTM銀行上層部として恥ずるところは無いか。支店長他4人が自宅に説明に来ますが、阿川氏は損を承知で解約し1770万円余が戻ります。

変額年金の販売対象には高齢者が多いはずです。「聞かされてもちゃんと頭に入らない」ケースも多いのでしょう。(文芸春秋2003.4月号)

生保会社の変額年金を証券銀行が売りまくる。


日興コーデュアル証券は変額年金を2000億円を販売しました。契約(購入)者の平均年齢は60代前半で1件あたり平均500万円です。岡三証券も販売実績急進で社内の販売資格者1640人で営業社員のほぼ100%が変額年金の販売資格取得済みです。(保険毎日新聞2003.3.17、2003.3.3)

昨年4月から12月の生命保険会社の個人保険・団体保険・団体年金保険の新規契約高はいずれも減少なのに個人年金保険の新規契約高だけは64.8%増(金額ベース)です。(新日本保険新聞2003.3.17)

ハートフォード生命が銀行窓口で販売する元本確保型の変額年金は、90歳で年金を受け取る場合、運用成績にかかわらず元本以上が戻ってくる仕組みで、それ以前に契約者が亡くなっても元本以上の死亡保険金が支払われます。銀行は窓口に来た顧客に、自ら解約した場合などを除き元本が目減りする危険性はないと説明できます。(日経2003.3.14)

これほど販売しやすい説明ができるにもかかわらず証券銀行には払込保険料の数%の手数料が入るようです。ならば証券銀行はどんどん売って当然です。

再保険にだしているから大丈夫のはず?


bird発行人はこの仕組みを知り、こんな商品を販売して保険会社は大丈夫なのか、と心配しました。運用成績が長期に悪化すれば保険会社が穴埋めしなくてはいけません。日本の生保は次々と破綻していったではありませんか。顧客に遠い将来の多額の約束をする商品は保険会社が破綻しやすい商品です。

ところが「ハートフォードは死亡保障特約の8割を再保険市場に出して相場変動に伴うリスク管理をしている。(日経金融2002.11.21)」との記事を読みそれなりには納得をしました。販売した保険が再保険に出されていれば契約者はそれなりに安心です。

しかし今は違うようです。現在では株価下落によりハートフォードに対して「最低保証の再保険を引き受ける保険会社が世界中にほとんどなくなった。そのため現在はハートフォードがすべての最低保証のリスクを負っている。…(そのために)商品内容を変更する(日経金融2003.2.17)」そうです。

外資だけでなく国内生保にも様々な「最低保証」がある年金商品があります。国内生保は逆ザヤ資産運用の苦しみを十分過ぎるほどに学習している「はず」なので、心配ない「はず」ですけれど。

いろいろな保険会社が日本で変額年金を販売中。


「米国では昨年以来、(運用成績低迷により)引き当て増加を迫られる保険会社が続出している。日本に進出する欧州系のスカンディア(生命)の場合、財務悪化などが原因で米国事業を売却。日本でも商品全体に占める変額年金の販売割合を今後引き下げていくという。(日経2003.3.14)」

変額保険を売りまくったあげく、わずか5年半で日本撤退したのはエクイタブル生命。あの頃日本進出したオマハ生命やコンバインド生命は今どこに?

スカンディアは北欧最大。ハートフォードは米国大手ですし、経済状況で商品変更までするのだから安全でしょう。でも日本から撤退しないでしょうね。

変額年金は使いようによってはいい商品ですが、選択肢の一つにしか過ぎません。複雑ですのでよく理解してよく検討してから買わないといけない商品です。阿川氏のようにならないためにも…。

証券会社や銀行が受け取る変額年金販売手数料


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証券会社や銀行が受け取る変額年金販売手数料

破綻生保を買収したら早期解約控除で投資回収


破綻した大正生命を大和生命は70億円で買収しました。旧大正生命契約者に対しては早期解約控除が設定され、営業再開直後に解約すれば返戻金大幅カットです。にもかかわらず顧客は次々解約します。

早期解約控除は保険会社の利益です。合計80億円。大和生命は解約控除で投資全額を回収した計算です。日産生命を引き継ぐあおば生命もこれでほとんど回収。破綻生保7社合計では投資額の4割を早期解約控除で回収です。最大は東邦生命を引き継いだGEエジソン生命の1610億円。もちろんこれは顧客基盤を失ったことにもなります。(日経金融2003.3.5.)


「無認可任意共済」は規制なしで急増中


共済にはJA共済・こくみん共済・県民共済等の根拠法監督官庁あるものと無認可任意のものとがあります。この任意共済が急増中です。任意共済はだれでも始められます。そしてこんな共済もあります。

「AさんがBさんに共済を売ったとしよう。Bさんは今度はCさんやDさんに共済を売る。すると、Aさんの懐には、Bさんへの販売額の20%に加えて、Cさん、Dさんからもそれぞれ5%ずつ手数料が転がり込む。…販売員の資格が要らない共済は、素人が素人に売ることができる。…仮に10人にこの共済を売った場合、理論的には自分が払い込んだ掛金の350〜400%の収入が得られる。加入者が目の色を変える道理だ。」(週刊ダイヤモンド2003.3.22号)

任意共済は星の数ほどです。財務内容非公開も多いようです。オレンジ共済の事件もありました。もちろん「いい共済」がたくさんありますが、それを判断するのは大変です。(AERA 2003.3.17号)



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